2019年7月3日 更新

ソーシャルバイヤーとは?中国向け越境EC・爆買いの火付け役「ソーシャルバイヤー」の基礎知識

ソーシャルバイヤーの市場規模は2015年時点で19兆円に上ると言われています。2013年~2015年にかけて流行した訪日中国人観光客による爆買い。今回はその爆買いの火付け役であり、中国EC市場を理解する上で欠かせない「ソーシャルバイヤー」についての基礎知識と、中国政府が2019年1月に施行した「電商法」についてご紹介します。

ソーシャルバイヤーとは?

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ソーシャルバイヤーとは、中国にいる消費者の代わりに海外の商品を購入し、転売する際の手数料を収益にしている、いわゆる代理購入者のことです。「信頼できる個人から購入したい」「海外の高品質の製品を買いたい」という国内ニーズを受けて誕生し、『代購』『海淘』と呼ばれています。

ソーシャルバイヤーは学生や主婦などさまざまな年齢層の人がおり、個人で行っている場合もあれば、法人化して事業を展開している会社もあります。また、特定の商品を爆買いして販売するパターンと、予め購入者を募ってから仕入れや販売をするパターンの2つがあります。

ソーシャルバイヤーに行ったアンケートによると、中国へ販売する日本商品の仕入れで重視していることは、「中国で人気がある商品・ブランドであること」、「仕入れる際に、安売りやセール中の商品であること」。ほかには「中国でプレミアが付いている商品であること」などがあげられ、人気バイヤーになると美容液、化粧水、シリアル、オムツなどを中心に年間数億円を売り上げるやり手も現れています。

中国ソーシャルバイヤーが与える影響

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日本と中国のEC市場環境はかなり異なります。日本では、アマゾンや楽天などB2Cのプラットフォームは信頼度が高く、特別な理由がない限り多くの人はこちらのプラットフォームを使って買い物をします。一方で中国では、B2Cプラットフォームには偽物も多いこともあり信頼度が低く、身元がはっきりした人や認識のある人から直接買い物をするC2C型のECが比較的発達しており、2015年までの中国の越境EC市場ではC2Cが総取引額の半分以上を占めているほどでした。そして、この背景の中で勢力を強めたのがソーシャルバイヤーです。

ソーシャルバイヤーが巻き起こした日本での爆買い

数年前に話題になった爆買いは、ソーシャルバイヤーが1つの理由だったと言われています。
ソーシャルバイヤーは、購入した製品を「微信」のモーメンツや、「淘宝」のショップで宣伝します。彼らの投稿で日本製品のよさを知った消費者は、来日しその商品を購入、帰国後にまたソーシャルバイヤーを利用して商品を購入しリピートする。そうやって爆買いに繋がるサイクルが出来上がります。

また、彼らのなかには製品の特徴や使用感を説明し、新しい商品をレコメンドして中国国内に広めるインフルエンサー的役割を果たすバイヤーも存在し、10万人以上のフォロワーを持つソーシャルバイヤーも少なくありません。それだけ彼らがあつかう商品は中国国内で高い人気と信頼を誇っているのです。

「電商法」施行によるソーシャルバイヤーへの影響は?

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中国政府は2019年1月、越境ECなどインターネットビジネスの健全化を図るため、「中華人民共和国電子商務法(電商法)」を施行し、これまで非正規ルートで平行輸入を行なっていた個人バイヤーが厳しく規制されるようになりました。

これまでECとして扱われていなかった「WeChatのタイムラインを通じた商品の販売」や「ライブ配信の形式を用いた商品の販売」についても越境EC事業とみなし、名目としてはインターネットビジネスの健全化ですが、中国政府当局の狙いは「ソーシャルバイヤー」規制だと言われています。

今年の2月27日、バイドゥ株式会社が「中国電子商取引法」の影響を調査するために実施した中国人バイヤーへのアンケートによると、新しい規制が始まったことで取引を休止する意向があるバイヤーは、全体の70.9%にも及んでいるという。ソーシャルバイヤーが代購業をやめてしまうことは、日本の“爆買い”にも大きな影響を及ぼす可能性があります。

一方で、正規ルートで越境ECを行う日本の小売企業やメーカーにとっては、ビジネスチャンスが拡大したといわれており、日本企業にとって電商法は中国越境ECに参入する好機が到来したといえるでしょう。

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