2019年5月13日 更新

越境ECとは?インバウンドより凄い「越境EC」の基礎知識

近年、海外ビジネスにおいてよく耳にするようになったキーワード「越境EC」。そもそも「越境EC」とはなんなのか?ECサイト運営者の中にも、成長する中国の巨大市場を狙った「越境EC」を考えている方がいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、注目の「越境EC」についてわかりやすく解説します。

「越境EC」とは?

「越境EC」とは自国から他国へ、国境を越えてネット上で商品を販売することを指します。
中国国外の企業がE-コマースによって中国の消費者に直接商品の注文を受け付け、海外から商品を発送する今注目のビジネスモデルです。
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近年、有望なビジネスモデルとして注目を集めている越境ECですが、ほとんどのサービスは日本から中国への販売がメインと言われており、そのきっかけとなったのは訪日中国人客による爆買い現象でした。来日した観光客が日本のネットショッピングやサービスを利用したことで、帰国後もリピート買いや知人友人への口コミが派生し続けたことで、越境ECの大きな可能性が生まれたのです。

「越境EC」の市場規模

成長の要因は?

越境ECが成長した一番の要因は、各国にスマートフォンが普及したことです。
中国でのインターネット利用者は10億人以上と言われており、これはEUの総人口と匹敵する数ですが、いまだに総人口比で50%であることから考えても、さらなる成長市場であることが伺えます。

さらに注目すべきはその成長スピードで、2015年時の中国のEC市場規模は約191兆円でしたが、2018年には約298兆円に達しています。年率16%は脅威の成長率です。そして日本のEC市場規模は2015年に9.5兆円、2018年に12.7兆円ですので、およそ20倍の市場規模が世界には存在しています。

また中国では偽物や粗悪品が横行しており、自国の商品に対する満足度が低いため、正規のアイテムや品質の良い商品に対するニーズが高まっており、この動向が越境ECにおける消費を加速させています。

「越境EC」のメリット・デメリット

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「越境EC」の3つのメリット

1.低コストで海外市場にアプローチできる

海外に販路を拡大するためには、いくつかの方法がありますが企業が海外で商業活動を行う場合、相手国の企業を代理商にしたり、もしくは直接現地法人を設立したりと、非常に煩雑な手順を踏まなくてはなりません。
そうした方法に比べ、越境ECでの海外進出は比較的低コストで行うことができます。コストをできるだけ抑えることはビジネスの鉄則です。その観点から言っても越境EC活用の大きなメリットと言えるでしょう。

2.自社製品のニーズをテストマーケティングできる

越境ECはインターネットサービスです。その大きな特徴は、分析に長けていること。アクセス数やクリック率はもちろん、ユーザーの属性(国、年代)などといったデータが蓄積され、それらを分析することによって、自社製品に対するニーズやチャンスのある国などを調査することができます。一つ目のメリットである低コストということも鑑みれば、テストマーケティングの手法として最適と言えます。

3.選択肢が増えている

越境ECがトレンドとなっていることから、多くの企業がソリューションを提供しはじめました。例えば、中国の大手ECモール「T-mall」への出品代行や、自社オリジナル越境ECサイトの作成サービス、自社ECの多言語化などといったソリューションです。そうした数あるソリューションから自社に最適なものを選べるということも大きなメリットです。
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「越境EC」の3つのデメリット

1.法的リスクを伴う

これは越境ECに限ったことではないですが、海外にモノを販売するということは、現地での法的責任を追うこととなります。例えば、アメリカなどは訴訟大国などとも呼ばれ、法的リスクの重大さが日本よりも高いと言われています。そうした法的リスクに対してきっちりと調べ対策を講じておくことをおすすめします。

2.プロモーションが難しい

モノを販売していくためには、まず知ってもらわなければなりません。そのためECにおいてはプロモーションが重要となるのですが、国内ECでのプロモーションよりも、言語や文化の違う国を対象とする越境ECのプロモーションの方が難しいことは確かです。特に自社の独立型の越境ECサイトのアクセス数を増やしていくためには、様々な工夫やノウハウが必要となるでしょう。

そのため、最近のトレンドは、現地の大手越境ECモールへ出品することとなっています。そうしたECモールは既に多くの現地ユーザーを抱えており、そのままアプローチすることができるからです。ただし、現在はそうしたECモールの商品も飽和状態で、その中で目立つためのプロモーションが必要となっている側面があります。また、出品料や手数料の増加という課題もあります。

3.配送コストがかかる

国内ECとの大きな差として、配送距離がどうしても長くなってしまうことが挙げられます。また、国境を越えるため、関税や許認可などが必要となってくるケースがあります。そうしたことを回避する方法としては、現地に倉庫などを置き、事前にまとめて送ることでコストを圧縮するということがありますが、それなりの売上が見込める商品でなければ、逆にコストが高くなってしまうリスクがあるでしょう。

インバウンド戦略として越境ECを利用しよう

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「越境EC」は、これからますます需要が高まり、さらなる売上増加が見込める業界です。
また、2020年の東京オリンピックには、海外から日本への関心がピークになると予想されます。メリットとデメリットを鑑みて、自社の業態や製品と合っているかどうかを検討してみてください。そして、是非「越境EC」を活用した海外進出にチャレンジしてみてくださいね。
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