2019年7月3日 更新

【記事コラム】微信(WeChat)公式アカウントでフォロワー数1000万人超えの漫画「少女兎」、その爆発的人気の理由に迫る

“心のオアシス”として若い女性達に大人気の「少女兎」。“蛙兄”と“兎姉”の恋愛模様にまつわる日常を漫画で配信する微信(WeChat)の「購読アカウント(訂閲号)」です。フォロワー数はついに1000万人を突破、「人民日報」や「共青団(共産主義青年団)中央」といった共産党系メディアでも幾度となく転載利用されています。この爆発的な人気を獲得しに至るまでの間、3度もアカウント名を改名しました。 “生死を賭けた”という改名の背景には何があったのでしょう?

「少女兔」粉丝破千万!四次更名终于改运?| 新榜专访
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3度の改名が果たした大きな役割とは?

“兎姉”(兎を模した女子)と“蛙兄”(蛙を模した男子)の優しくておバカな2人のほんわかした恋愛模様が共感できると、若者に人気の漫画アカウント「少女兎」。フォロワー数は1000万人を突破、その年齢層は18~30歳、68%を女性が占めている。
フォロワー数1036万人(2019年1月7日)

フォロワー数1036万人(2019年1月7日)

フォロワー1000万人突破を記念、青島浮山湾のライトショー

フォロワー1000万人突破を記念、青島浮山湾のライトショー

2015年末に「深夜漫画」というアカウント名で配信をスタートしたが、その運営は思わしくなかった。毎晩、心温まるミニストーリーを配信するものの、キャラクターの擬人化や個性に乏しく失敗。そこで、2016年4月、「蛙兄漫画」と改名し、“蛙兄”と“兎姉”のキャラクターを重点的に描き出したところ、フォロワー数は350万人に。しかし、広告収入は依然として期待に及なかった。女性フォロワーを増やせば女性ブランドを誘引できるのではと、2017年5月、「兎姉漫画」と2度目の改名を行ったが、現状は打破できなかった。
「深夜漫画」から「蛙兄漫画」へ改名

「深夜漫画」から「蛙兄漫画」へ改名

「漫画という枠がユーザー範囲を制限しているのでは?」と、編集長“李子木”は考え、チーム一丸となって新たな角度からアカウント名を捻り出した。2017年6月、「少女兎」と3度目となる改名を行った結果、次第に広告スポンサーが付くように。2018年に微信(WeChat)の公式アカウント内で漫画コンテンツの人気が爆発したことも伴い、「少女兎」は大きな基盤を築き始めた。4年間右往左往した努力がようやく実を結んだのだ。「少女兎」の創設者“沙小皮”は「2年前、改名を決断する時、リスタートを切っても結果を出せなかったら、このアカウントは停止しようと考えていた」と切実な想いで語る
3度にわたる改名の背景には、コンテンツとターゲットの矯正がある。若い女性の心を掴もうと命名した「少女兎」は、漫画と直結するイメージを曖昧にするだけでなく、「女性+漫画」というコンセプトで若い女性にターゲットを絞り、漫画市場における差別化を図った。その思惑通りにターゲットユーザーにマッチングした上、彼女たちが具える高い消費能力が、ここ数年の女性ブランドの若年化によるマーケティング戦略に見事に当てはまったのだ。

漫画はあくまで表現のツール、目的はトラフィックの獲得

以前は微博(Weibo)やアニメ配信プラットフォームなどで配信されていた漫画が、2015年頃から微信(WeChat)の公式アカウントへ次々と進出してきた。PCからスマホへとトラフィックが移行している動向を捉えた沙小皮は、新チームを結成し、ゼロから漫画配信市場へと攻め入った。彼らにとって、漫画はあくまで表現形式に過ぎず、核心となるのは人気コンテンツを産出するロジックだった。そしてその目的はトラフィックの獲得だ。
2015年に微信(WeChat)のスタンプショップがスタートすると、PC時代に大人気を誇ったうさぎの「TUZKI(ツヅキ)」や赤たぬきの「阿狸(アリ)」といったキャラクターの使用頻度は下降。ちょうど同じ頃、「哔哩哔哩(bilibili、ビリビリ)」の提唱する “萌カルチャー”が流行した。また、微信(WeChat)の人気スタンプは兎と熊が2/3を占めていると分析。そこで、モバイルユーザーの女性が好みそうな丸っこくて可愛らしいうさぎのイメージを作り上げた。
「少女兎」のキャラクタースタンプ

「少女兎」のキャラクタースタンプ

短期間で大量のフォロワーを獲得するため、1話完結のストーリーで、毎回異なるテーマでコンテンツを配信することが必要だとした。連載形式は、継続して読ませてユーザーエンゲージメントを形成するという点で、アニメアプリの「快看漫画」や「騰訊動漫(テンセントアニメ)」で配信するには相応しい。しかし、微信(WeChat)の「公式アカウント」ではそうはいかない。1話で完結しない漫画を誰がシェアしたがるだろうか。毎回異なるテーマを扱う前提として必須なのが、キャラクター設定の明確さだ。甘えん坊でやきもち焼きの”兎姉“、彼女を恐れつつも愛する優男の“蛙兄”というように明確な設定をしっかりキープしなければならない。おっちょこちょいで前向きで心温まるストーリー、これが「少女兎」の位置付けだ。
「少女兎」の微信(WeChat)の「購読アカウント(訂...

「少女兎」の微信(WeChat)の「購読アカウント(訂閲号)」

「少女兎」のフォロワーはアクティブ度が高く、コメントが毎回1000件近く寄せられる。ユーザーは皮肉を書き込んだり、片思いや失恋などの悩みを吐露したり、共感したりする。コメントしたい、シェアしたいといった衝動をいかに呼び起こすか、これこそが「少女兎」の手腕なのだ。また、コメント欄を利用し、「“いいね”が1000を超えたら、“蛙兄”に皿洗いをさせます」などとユーザーとインタラクティブなやり取りもする。各コメントへの返信も2人になりきって返答してユーザーを楽しませている。
「少女兎」に寄せられたコメント数

「少女兎」に寄せられたコメント数

いかにブランド化し、マネタイズ化し、その価値を向上させるか

微信(WeChat)のスタンプショップには、「少女兎」のキャラクタースタンプが14セットも並び、その使用頻度は20億回にも上る。「LINE」や韓国SNS「カカオトーク」へも進出し、海外でも注目を集め、今では各国のブランドと多数提携するほどに。2018年、漫画本の出版をはじめ、サムスンとコラボしたオリジナルスマートフォン、中国国内の化粧品ブランド・欧詩漫(OSM)とコラボしたファンデーションなどを発売。ブランド化した「少女兎」のポテンシャルを発揮できれば、オンライン・オフラインでの商品化においてさらなる多大な可能性があるかもしれない。
「少女兎」x「欧詩漫(OSM)」のファンデーション

「少女兎」x「欧詩漫(OSM)」のファンデーション

「ディズニーやマーベルといった老舗ブランドが長期的成功のビジネスモデルを証明している。多元化させ、流行を反映させ、キャラクター設定を保持すれば存続できるだろう」と李子木は見ている。しかしながら、両者は自身の世界観に依存して存続しているが、ミニストーリーをバラバラと打ち出してきた「少女兎」モデルはそれを模倣できるのだろうか? 彼曰く、「コンテンツの運営にしろ、コメント欄でのインタラクティブ効果にしろ、『少女兎』にはキャラクターという長所がある。進化し、発展し続ける2人の関係は“ミクロな世界観”であり、それこそがビジネスへのポテンシャルだ」。3度の改名を経て黒字に転じた「少女兎」は、微信(WeChat)でフォロワーの心を揺り動かすだけではもはや満足できないほどに大きなブランドへと成長したと言えるだろう。

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