2019年7月3日 更新

【記事コラム】“WeChatミニプログラム” EC関連の2018年8大トピックから紐解く2019年の業界動向

ダウンロード&インスール不要でWeChat(微信)上で動くアプリケーションの「ミニプログラム(小程序)」、ECの販売チャネルとしても大きな注目が集まっています。2018年の最も代表的な8大トピックと中国EC業界への影響についてご紹介します。

8个小程序电商大事,释放2019年行业信号
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1.2018年に追加された新機能、“看一看”、“捜一捜”、「京東」ミニプログラムと連動した“商品検索”など

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ダウンロード&インスール不要でWeChat(微信)上で動くアプリケーションの「ミニプログラム(小程序)」、各ブランドのWeChat公式アカウントからECサイトへ直接繋がり、ユーザーを自社の公式ページへ誘導するための有効ツールとしても注目が集まっている。

2017年1月9日にWeChatミニプログラムがリリースされた時、業界における評価は賛否両論であったが、今ではミニプログラムは様々な業界企業で活用され、EC業界でも標準ツールとなっている。
WeChatは2018年に2つの大きな機能改訂を行い、“看一看(トップストーリー)”と“捜一捜(検索)”機能が追加された。

“看一看(トップストーリー)”は、微信上の友人が興味を持っている内容や自分が関心のある情報を見つけやすくする新機能。“捜一捜(検索)”は、朋友圏(微信版タイムライン)や公式アカウント、小説、音楽、表情などの詳細条件を設定して情報検索ができる。

微信を運営するテンセントは、一連の改訂でユーザーの興味関心に合った情報を提供し、より精緻に検索機能を向上させることで、ミニプログラム出店企業のマーケティング精度を高め期待に応えたいと表明した。

2018年、ネット通販大手「京東(JD.COM)」の創業日6月18日にちなんで毎年開催される“618大セール”の前夜、大きな前評判を集めた微信の新しい商品検索機能がついに登場。同イベントでは、検索した商品結果の全てが直接「京東」のミニプログラムへと繋がるように設定された。

また11月11日のダブルイレブンでは、微信ミニプログラムで商品をキーワード検索すると、「京東」や「蘑菇街(mogujie)」などの通販サイトではなくブランドやメーカーのサイトに直接繋がるようにサポート機能が付けられ、各イベントによって実施企業またはユーザーに適した検索結果を提供している。
微信ミニプログラムによる検索結果画面

微信ミニプログラムによる検索結果画面

ユーザーの期待が高まる中、2019年はミニプログラムの間口が大きく開かれれる1年となる。この波にうまく乗れるかどうか、ネット通販ショップには十分な準備が求められる。

2.支付宝、百度、今日頭条、ネット大手が次々と「ミニプログラム」プラットフォームをリリース

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2018年7月、「百度智能(Baiduスマートプログラム)」が正式発表された。続いて2018年9月には、アリババグループの「蚂蚁金服(ANTファイナンシャルサービス)」が支付宝「ミニプログラム」プラットフォームの立ち上げを発表。さらに「今日頭条」もミニプログラムへの参入を発表し、“BAT(Baidu、アリババ、テンセント)”に続き4番目のミニプログラム提供プラットフォームとなった。
Baiduが始めた“スマートプログラム”

Baiduが始めた“スマートプログラム”

ミニプログラムに対する外部評価は賛否別れるところだが、インターネット関連企業の最大手3社のが参入したことで大きな注目が集まっている。

「WeChat」では主にゲームと通販サイト、「支付宝」はビジネスと生活サービス、「Baidu(百度)」ではコンテンツ配信とオープンソース化、また「今日頭条」はニュースアプリの特色を活かして、より多くのビジネス取引やサービス関連の検索を可能にする。

いずれもミニプログラムビジネスを孵化させる土壌を備えているという点で、2019年は独自の強みを活かして最適なプラットフォームと利用環境をどう整えるかが期待される。

3.“礼物説”、“享物説”などミニプログラムで成長加速するECプラットフォームが大型資金調達に成功

資金調達に成功した「礼物説」と「亨物説」

資金調達に成功した「礼物説」と「亨物説」

2018年4月、プレゼント販売の「礼物説」が1億元(約17億円)の資金調達を実施し、資金をミニプログラムの商品充実とマーケティングに投入すると発表。また2018年8月には、フリマプラットフォームの「享物説」もミニプログラムへの投資で6,500万米ドル(約70億円)の資金調達に成功した。

他にも“同程生活”、“食享会”、“十荟団”、“毎日一淘”など多くのミニプログラムに特化した団購(共同購入、ソーシャルメディアを通じた団体割引購入)系の会社も、大型資金調達に成功している。
あるメディアの統計データによると、11社の”団購”を提供する会社が資金調達に成功しており、その全てがミニプログラムでサービス展開、自社アプリを提供している会社は3社だけであったという。

2018年はWeChat「ミニプログラム」を活用したスタートアップが大きな盛り上がりを見せた1年であったが、ベンチャーキャピタルからの太っ腹な投資が、2019年も引き続き継続されるかは不透明だ。ミニプログラムはだたのツールに過ぎず、内在するビジネスロジックや健全なオペレーション水準が維持されてこそ、投入した資金が生きてくるだろう。

4.マーケティング事例:ケンタッキーの“万人拼団”イベントで、1万食が7分で完売

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2018年8月6日、ケンタッキーフライドチキンはWeChatの公式アカウントに紐づいたミニプログラムを利用し、1日1万人限定でケンタッキー商品が1元で購入できる“万人拼团”イベントを実施した。ミニプログラムで販売された1万食の電子クーポンは、初日は1時間、2日目は10分、最終日の3日目は7分で完売した。

“拼团”とは昨年頃から注目を集めている“裂変”という新しいマーケティング手法の1種で、インセンティブ付与とソーシャルメディアのネットワーク効果を絡めた新規顧客獲得方法。同イベントでは、1万人の購入希望者が集まった段階でユーザーは1元クーポンが購入可能となり、ケンタッキーは1万人の顧客データを取得できたことになる。

“拼团”と“ミニプログラム”は顧客ロイヤリティを高める試金石であると考えられており、ピザハット、マクドナルド、スターバックスなどもミニプログラムを利用したマーケティングに乗り出している。

5.マーケティング事例:故宮博物館のミニプログラムで発売された“故宮リップ”が大ヒット

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2018年12月9日、故宮博物館のWeChatミニプログラム「故宮文創」で発売された6色のリップスティックが爆発的な大ヒットとなった。その背景には同博物館の積極的なビジネス戦略がある。故宮博物館が商品開発したグッズはすでに9,170アイテムに及び、毎年の売上額は10億元(約160億円)を超える。“故宮リップ”の大ヒットは、ミニプログラムを上手く活用したマーケティング事例と言えるだろう。

6.マーケティング事例:「百盛(PARKSON)」と「IKEA」、外資系ブランドのミニプログラム活用の試み

IKEAとPARKSONの“ミニプログラム”

IKEAとPARKSONの“ミニプログラム”

2018年6月、百貨店大手「百盛(PARKSON)」がWeChatのミニプログラムのアプリをリリース。オンラインからオフライン(実店舗)への誘導を行い、15日間で600万元(約9,600万円)の売上を記録した。同年8月には、「IKEA」もミニプログラムのアプリをリリースし、ユーザーは公式ショップから正規品を購入できるようになった。

外資系ブランドの多くはミニプログラムの活用について模索中という態度を示しているが、上記2ブランドはその効果については肯定的である。現在、他の外資系デパートやスーパー等も、WeChatを運営するテンセントと徐々に交渉を進めており、2019年はより多くの実店舗を持つ小売企業がミニプログラムを通じた販売促進に乗り出すだろう。

7.ミニプログラムを用いたECマーケティングのデータ分析報告

ミニプログラム取引額の上昇カーブ(2017年1月~20...

ミニプログラム取引額の上昇カーブ(2017年1月~2018年10月)

「ケンタッキー」や「故宮文創」などの「ミニプログラム」を使ったマーケティング事例の成功がを脚光を浴び、2018年以来、人気ミニプログラムの数は増加の一途を辿っている。地方の特産品や、ナレッジ共有サービス、教育カリキュラム等の新ジャンルも登場し、様々な業界の商品やサービスが入り乱れてミニプログラムを活用する状況となっている。

ミニプログラムを使ったEC展開のシステム開発をサポートする「有賛」の人気店舗売上データを分析すると、“利用店舗数”、“店舗ジャンルの多様性”、“GMV(ネット取引額)”の3項目で増加傾向がみられたという。
ミニプログラムで注文に至るまでのアプローチ方法

ミニプログラムで注文に至るまでのアプローチ方法

ミニプログラムのECで注文に至るまでのアプローチ方法は多数あり、WeChat公式アカウントの情報配信やメニューからの誘導が50~80%程度を占めるが、他にも新しい入口が数多く出現している。

中でも、「微信聊天界面下拉(微信チャット画面の最上部に表示されるアイコン)」からのリピート購入が顕著で、全体の18.13%を占めた。
「微信聊天界面下拉」の画面、最近利用したミニプログラム...

「微信聊天界面下拉」の画面、最近利用したミニプログラムのアイコンがチャットTOP画面上部に表示される。

ユーザーの“閲覧時間”と“購入率”の関係を分析すると、有賛の公表データでは、1カ月当たりの売上額が1,000万元(約1億6,000万円)を超える店舗のユーザー1人当たりの平均訪問ページは17ページ。一方、月間売上額10万元(約160万円)の店舗では、ユーザー1人当たりの平均訪問ページ数は7ページに満たないことが分かった。

ショッピングカートに追加した後の購入率については、ミニプログラムで7日以内に決済を行ったものが5%程度で、成約率の高い店舗では40%に達するものもあった。店舗がミニプログラムを始める前後2カ月で比較すると、ミニプログラム開始後のサイトへのリピート訪問率は7%以上増加、リピート購入率も4%以上増加し、店舗全体の取引額は120%を上回る結果となり顕著な効果が見られた。

8.2019年、“ミニプログラム”はW11(ダブルイレブン)の新しい戦場に

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ミニプログラムは2018年のダブルイレブンで新たな戦場となった。“京東”、“蘑菇街”、“唯品会”などテンセント系列のECサイトでは、ミニプログラムのPV数が軒並み新記録を更新し、Zara、綾致集団(Best Seller)、ユニクロ等の人気ブランドもミニプログラムを利用したマーケティングで効果を上げている。


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