2019年7月3日 更新

【記事コラム】2018年中国マーケティングの10大キーワード~“土味”,“国潮”,“缅怀”,“裂変”,“奶頭楽”, 等など

2018年を振り返り、中国マーケティングの10大キーワードをご紹介。“土味”,“国潮”,“缅怀”,“裂変”,“奶頭楽”, 等など、いま中国で注目を集めているマーケティングのトレンドや、プロモーション手法について総括します。

2018年十大营销关键词
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キーワード①:『土味』(意味:ダサかっこいい)

『土味』は本来“田舎臭い・あか抜けない”という意味だが、数年前から『土味』がダサかっこいいと注目が集まり、去年から今年にかけて人気が最高潮に。ネット上で見過ごせないムーブメントを巻き起こした。

ダサかっこいいカルチャー流行の背景には、人気ショート動画コミュニティ“快手”の台頭が関係している。“社会摇(ソーシャルシェイク)”、“喊麦(Microphone Controller)”、 “小猪佩奇社会人(アニメキャラクター)”、“superme(ファッションブランド)”など、今年流行したいずれもが同アプリへの投稿をきっかけに人気が火が付き、その後“TikTok(抖音)”で追い打ちをかけるようにダサかっこいいカルチャーを後押し。これらショート動画アプリを通じて、多くの“ダサかっこいい”動画が投稿され、今年は数えきれないほどの人気クリエイターが登場した。

“ダサい“と”オシャレ“の境界線が曖昧になり、広告効果から見ても、あか抜けなさが逆に新しさを感じさせるものとなった。
 (1854)

キーワード②:『国潮』(意味:中国ブランドブーム)

今年は中国ブランドが業界を超えて注目を集め、ダサかっこいい文化の影響も受けて天猫(Tmall)で『国潮』ブームが巻き起こった。

パリのファッションウィークでスポーツブランド“李寧(Lining)”が、辣椒調味料メーカーの“老干妈”やお菓子のキャラクター“旺仔”とのコラボ商品を紹介。

更にウサギのロゴでお馴染みの“大白兎”キャンディーが発売したリップスティックや、人気カクテル“RIO”が虫よけスプレー“六神”とコラボレーションしたカクテルドリンクが品薄になるなど、老舗ブランドの業界を超えたコラボ商品が次々と話題となり若者層の心を捉えた。

総じて言えるのは、『国潮』の背景には各ブランドの若者層を取り込みたいという思惑が働いているということだ。
Lining×老干妈のコラボ

Lining×老干妈のコラボ

六神×RIOのカクテル

六神×RIOのカクテル

キーワード③:『缅怀』(意味:懐古的)

今年は80年、90年生まれの若者に多くの影響を与えたシンボル的存在が数多くこの世を去り、追悼の1年となった。1月はアイルランドの人気バンドThe Cranberriesボーカルのドロレス・オリオーダン氏が逝去。3月は科学者のスティーブン・ホーキンス博士、8月は「ちびまる子ちゃん」の作家・さくらももこ氏、9月は舞台評論家の単田芳氏…などなど。

“90後”世代も今年はたくさんの別れを体験し、懐かしい子供時代に思いを馳せるような年頃となった。“懐古的”なポスター広告以外にも、近年マーケティングのテーマには懐かしい子供時代を回想するものが多く採用され、スマホ広告のクリエィティブでも多く取り入れられている。
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キーワード④:『裂変』(意味:インセンティブ付与とソーシャルメディアのネットワーク効果を絡めた新規顧客獲得のマーケティング手法)

『裂変』は、主に新規客を獲得するためのマーケティング手法で、ソーシャルメディアの「ネットワーク効果」+「インセンティブ付与」を利用した新規顧客獲得のマーケティング方法。芸能人やKOLなどを既存ユーザーとみたてて、ソーシャルメディアを通じて自分のフォロワーから新規登録を集めるケースもある。

ハイヤー配車アプリの“神州専車”が行った、話題映画の宣伝ページに割引クーポンを掲載。「舒淇送你专车券(主演人気女優・舒淇からのプレゼント)」の割引クーポンを見たファンがダウンロード及び拡散し、神州専車は40万の新規ユーザーを獲得した。
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現在、微信(Wechat)のコンテンツ規制が強化されるなか、『裂変』マーケティングのうまみは徐々に薄れつつある。“スパム級”の『裂変』キャンペーンを行うには難易度が非常に高くなっている。

キーワード⑤:『奶頭楽』(意味:Titty Tainment、感覚的娯楽)

経済学の理論では、不景気になるほど大衆は娯楽消費に走りやすいと言われている。今年は中国の景気低迷に加え、TikTok(抖音)などショート動画アプリの流行も手伝って、“リップスティック効果”(個人消費が落ち込み安価な消費が加速する現象)が顕著に現れた。

『奶頭楽』は、ネットやテレビ、ゲームなどによる感覚的な刺激で日常の満足感を充たし、現実に対する不満や注意を紛らわせる娯楽消費のことで、特に中国においては、現実世界で人と交流するよりも自宅でSNSの世界に浸る若者層に多くみられる。
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ショート動画のプラットフォームでは“おもしろ動画”が無数に投稿され、TikTokの過度な娯楽化は看過できない販促力を伴う。

今年大ヒットとなった“小猪佩奇”のキャラクターウォッチや、ネット小説“妖娆花碎”などはTikTokで紹介されたことで人気に火が付いた。またTikTok動画は、西安、成都、厦門などの旅行産業にも影響を与えている。

キーワード⑥:『整風』(意味:内容統制、不適切な投稿等に対する炎上)

中国の“内容政策”の引き締めがインターネットのコンテンツ規制運動に及び、国家广播電子総局が人気動画アプリ“快手”やニュースアプリ“今日头条”に対し不適切なプログラムの削除・改変を命令。

お笑いアプリ“内涵段子”の永久追放、4コマ漫画サイト“暴走漫画(Rage Comic)”の侮辱表現が物議をかもすなど、ネットコンテンツに対する規制や炎上リスクはもはや軽視できないものとなっている。
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内容政策の対象は企業だけでなく影響力のある個人にも及び、不適切な発言で微博(Weibo)IDを永久閉鎖した“二更食堂”、黒歴史が暴かれTikTok封鎖に追い込まれた網紅(インフルエンサー)の温婉、同じく網紅の莉哥は国歌を替歌で歌った動画を投稿すると、歌詞が侮辱的だと非難を浴び国歌法違反で拘束。急激に人気を失った。

他にも今年の内容統制案件は枚挙にいとまがながい。特に“微信(WeChat)”、“今日頭条”、“TikTok”などのプラットフォームにおける統制は史上最悪と言われ、これまでにない人員を割いて行われた。

ネット業界だけでなく他の業界でも監視及び統制力が増しており、最も顕著であったのが大物司会者崔永元が微博(Weibo)で暴露した“陰陽契約(脱税目的の2重契約)事件”で、人気女優・范冰冰の逮捕に繋がるなど芸能界に大きな激震が走った。

キーワード⑦:『錦鯉』(意味:ラッキー)

中国で縁起が良いとされる『錦鯉』が今年はネット上で大きな注目を浴びた。“微博(Weibo)”ではラッキーアイテムとしてチェーンメールのように転送され、人気オーディション番組“創造101”では杨超越がダークホース的に勝ち抜き、運の強さから”錦鯉の化身”と呼ばれるようになった。
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錦鯉ブームがピークに達したのは、今年6月と11月に開催されたアリババ系列の微博(Weibo)抽選イベントで、“天猫ファン感謝祭(年中618淘宝)”の高額景品に大きな関心が集まり、当選者はネット上で“神に選ばれし子”と称された。また、国慶節前に支付宝が行った海外旅行抽選会がネットで話題となり、ラッキーな“錦鯉“当選者・信小呆氏が一躍ネットスターに。

錦鯉抽選の手法は古くから存在したが、今年はビッグネームが実施したことで大きな盛り上がりを見せ、他社が追随する形でさまざまな抽選会が開催され、今年を象徴するマーケティング手法の1つとなった。

キーワード⑧:『下沈人群』(意味:地方部の潜在顧客)

『下沈人群』はアクセスが不便な田舎や農村に住む若者や老人で、これまでアプローチが難しかった潜在顧客のことを指す。以前はこれらの対象へアプローチするのに大きな壁があったが、現在はスマホのソーシャルメディアでダイレクトに接触し、コストをかけずに顧客を獲得することができる。
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『下沈人群』は自由になる時間が多い一方、価格に敏感なため、売り手は広告を打つのではなく、ゲームなどの手法を用いて新しい顧客獲得のための工夫を行っている。

また、多くの人は商品広告をフィルター排除するので、普通に広告を打つだけではリーチするのが難しい。そのため、Eコマースにおいては“拼多多”に代表されるようなソーシャルメディアでの口コミ型拡散が効率の良いプロモーション方法の1つとされている。

さらに“拼多多”は、早い段階から高頻度でフルーツなどの生鮮食品を販売しており、地方部に住む農家がネットを使って農作物商品を全国へ販売できるようになった。これにより拼多多は大きく売り上げを伸ばし、わずか3年で上場を果たしている。

キーワード⑨:『 Z世代』(意味:1995~2000年以降生まれ)

1995~2000年以降生まれの若者は『Z世代』と呼ばれ、コミュニケーションスタイルや消費行動がそれ以前の世代と大きく異なる。中国青年網の調査結果によると、“95後”の半数以上が憧れる職業に「網紅(インフルエンサー、KOL)」を挙げ、次に続くのはメイクアップアーティスト、コスプレイヤー、ゲーム評論家などであった。

ネット上では“00後社交黒話”が話題となり、独特のコミュニケーション文化を形成。例えば、“cdx”は処対象(恋愛対象)、”cqy“は処Q友(SNS友達)を意味する。さらに彼らは、“微信(Wechat)等のSNSツール以外に、”soul“や“一罐”などといった知らない人とのコミュニケーションアプリも積極的に使いこなす。
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多くの報告データによると、“95後”はすでに消費を牽引する主力軍となりつつあり、男性化粧品などに留まらず、贅沢品などもZ世代が消費ターゲットとなっている。

スマホネィティブ世代の彼らは、衣食住に困らないだけでなく、旺盛な消費意欲を持っている。将来『Z世代』は各社が狙う重点ターゲットになるだろう。

キーワード⑩:『網紅店』(意味:ネット上で拡散力のあるショップ)

『網紅店』は、ネット上で拡散力のあるブランドショップのこと(日本的に言うとインスタ映えするショップのこと)。
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網紅店の多くは内装空間を美しくデコレーションし、商品以外にもフォトジェニックな要素を備えている。しかし、新規参入する多くのショップが飲食店の本質を見失いがちで、過度に見た目や内装にこだわり商品クオリティを軽視したり、サプライチェーンの構築、資金繰りなどの経営能力がなく、人気ショップとなってもすぐに倒産してしまう店が少なくない。

-----------元記事の紹介はここまで--------------


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