2019年6月14日 更新

【記事コラム】商業化を加速させる「小紅書(RED)」、プラットフォーム規制にKOL(インフルエンサー)は怒り沸騰

中国の若い女性から絶大な支持を集めているSNS型ECアプリ「小紅書(RED)」。KOL(インフルエンサー)とブランド企業が協力して「小紅書(RED)」でプロモーションを行うことを目的としたマーケティングプラットフォームから、一夜にして大量のKOL(インフルエンサー)が排除されました。突如として解約され、収入源を絶たれてしまった彼らは “青天の霹靂”だと怒りを露わにしています。一体何が起こったのでしょう?

焦点分析丨小红书“断臂”求变-----品牌合作人平台的升级,是小红书为加速商业化所做的准备之一。

「小紅書(RED)」がマーケティングプラットフォームからKOL(インフルエンサー)を一掃

「小紅書(RED)」は2019年1月、ブランドパートナープラットフォームをローンチした。これは「小紅書(RED)」上でKOL(インフルエンサー)とブランドが協力してプロモーションを行うためのマーケティングプラットフォームで、KOL(インフルエンサー)、ブランド企業、MCN(マルチチャンネルネットワーク)の3方が参入。始動から4か月後、“ブランドパートナー”としてエントリーしたKOL(インフルエンサー)は1万人を超え、ブランド企業からプロモーションの依頼を受けて収入を得ていた。
しかし、同年5月、彼らは突然、当該プラットフォームへのエントリー資格を失った。エントリー資格を失うと「小紅書(RED)」のプロモーションを受託できず、生計の道を断たれてしまうのだ。「小紅書(RED)」へ説明を求めたところ、エントリー資格を失ったのは約3,000名との返答があったが、実際は全体の2/3が資格を失いプラットフォームから排除されており、生き残ったのはわずか5,000名ほどだと言う。

ブランドパートナーのエントリー条件の引き上げ、基準に満たなければ即解約

事の発端は、5月10日のブランドパートナー契約の更新だ。更新された契約内容は、主に下記2点のKOL(インフルエンサー)への要求が引き上げられ、一部のKOL(インフルエンサー)はエントリー基準に満たないとし、直接解約されるという事態を招いた。
1、 エントリー条件

フォロワー数が5,000人以上、過去1か月間の「ノート」(投稿されたコンテンツ)の平均閲覧数が10,000以上でエントリーが可能となる。更新前はフォロワー数1,000人以上、「ノート」の平均閲覧数1,000以上でエントリーができた。
2、 懲罰制度

厳格な点数評価制度を実施。ブランドパートナーはプロモーションの非公式な受託(当該プラットフォームを通さず個人的に業務を受託すること)、パートナーシップの虚偽申告、データ改ざんなどの不正行為、法規制への違反行為などを犯した場合、アカウントは直接解約され、今後1年間はエントリーできない。なお減点対象となった企業や個人の情報は公開される。
更新後のブランドパートナー契約。持ち点12点から不正や...

更新後のブランドパートナー契約。持ち点12点から不正や不適切な行為に応じて減点される点数制度を採用

「小紅書(RED)」創業者・瞿芳は、プラットフォームを規制する目的で、不正・違反行為を犯すKOL(インフルエンサー)を取り締まったと表明。しかしながら、一掃されたKOL(インフルエンサー)の理解は得られず、彼らはコミュニティでその不満をぶちまけ、「小紅書(RED)」を糾弾し、納得のゆく説明を求めた。

“平均閲覧数”を絶対条件とすることへの疑問視

彼らがこれほどまでに怒りを露わにする主な原因は“閲覧数”にある。平均閲覧数のハードルは10倍に引き上げられられた。しかし、過去1か月間に投稿した「ノート」の平均閲覧数をどのように算出しているのか、例えば、閲覧数の多いいくつかの「ノート」の平均数なのか、全ての「ノート」(プロモーションに関係ない個人的なものを含む)の平均数なのかなど、その算出のメカニズムとルールが不透明だと言う。この点において「小紅書(RED)」からの説明は不十分だ。
”平均閲覧数”が曖昧であるにもかかわらず、これを絶対目標としてKOL(インフルエンサー)を規制することに議論が沸騰する。「権力の行使だ」、「プラットフォームに利益をもたらす従順なKOL(インフルエンサー)のみを支援している」と疑惑や避難の声が多く上がっているが、一方では、「一部のコンテンツは低クオリティであるにもかかわらず、プラットフォームは彼らへ管理コストを費やさねばならない」という現実的な意見もある。
「小紅書(RED)」の真意は、自身で閲覧数を増やしたり、ブランド企業とKOL(インフルエンサー)をマッチングして仲介手数料を取ったりするような悪質なKOL(インフルエンサー)の撲滅だ。しかし、閲覧数とフォロワー数でスクリーニングしたため、善良なKOL(インフルエンサー)までも一刀両断してしまい、彼ら全体から怒りを買うような事態を招いてしまったのだ。

MCN(マルチチャンネルネットワーク)との契約が必須、手数料や租税の支払いが発生

彼らは「小紅書(RED)」の戦略にも問題が多々あると考える。以前のエントリー条件のハードルが低すぎたことや、それを突然撤回してKOL(インフルエンサー)やコンテンツのクオリティを上げようという戦略は一貫性が欠けているという。排除されずに命拾いしたKOL(インフルエンサー)も「ブランドパートナー資格をいつ失うかしれない、収入を保証できない」と不安を感じているようだ。
また、ブランドパートナーはプラットフォーム指定のMCN(マルチチャンネルネットワーク)と契約しなければならないという新規定が適用された。未契約のKOL(インフルエンサー)に対し、「小紅書(RED)」傘下の「泓文文化メディア」もしくは他の指定MCN(マルチチャンネルネットワーク)と契約するよう要求している。
この新規定により、彼らはプロモーションを受託すると、プラットフォームへ手数料を支払うだけでなく、納税義務が発生することになる。報酬から手数料10%と租税が自動的に差し引かれるのだ。「小紅書(RED)」自体は現時点では手数料を徴求していないものの、このシステムは形を変えた手数料の徴求だと疑問視する声もある。
「小紅書(RED)」傘下のMCN「泓文文化メディア」と...

「小紅書(RED)」傘下のMCN「泓文文化メディア」との契約をブランドパートナーへ促すキャプチャ

「微信(Weibo)」や「Tik Tok(抖音、ドウイン)」に追随して商業化を加速

今回の事は「小紅書(RED)」が商業化を加速する過程で直面すべき当然の反発だと言えるだろう。設立から5年が経ち、2億人のユーザーを抱えるほどに成長したその大規模なプラットフォームに対し、生ぬるい商業化戦略を展開していては、その収益能力は疑われ、資本市場への説得力も十分とは言えなくなる。
企業とKOL(インフルエンサー)をマッチングしてプロモーションを促進するマーケティングツールの前例はすでに存在する。「微信(Weibo)」の「微任務」、「Tik Tok(抖音、ドウイン)」の「星図プラットフォーム」がまさにそれで、マーケティングサービスを提供すると同時に一定のサービス料を徴求している。収益全体における割合は決して大きくはないが、おのずと必要になったマネタイズ手法であり、「小紅書(RED)」も彼らに続くことだろう。
「小紅書(RED)」の公式発表によると、2019年はユーザー増加と商業化の要の年だという。2018年下半期にプロモーション業務を始動させ、「淘宝(タオバオ)」などの大型ECプラットフォームを通じてトラフィックを測定、2019年にマーケティングプラットフォームを設立、そして今回のプラットフォームの一斉規制と、「小紅書(RED)」は確実に商業化への道を加速させている。

-----------元記事の紹介はここまで--------------


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